2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『松山俊太郎 蓮の宇宙』を読む

松山俊太郎著『松山俊太郎 蓮の宇宙』を手にとってみました。 この本がどのような本であるかは、版元の太田出版の「蓮の宇宙」に詳しいです。 参照:http://www.ohtabooks.com/sp/hasu/ “怪人”松山俊太郎 松山俊太郎インタビュー 安藤礼二による解説 「蓮の宇…

薬師草とPR誌「本の窓」

九月は気温が高かったが、十月は下旬から秋らしくなる。 29日、晴れて最高気温21℃、最低気温17℃。北寄りの風が吹く。 道端に黄色の野草が咲いていた。黄色が鮮やかで遠くからでも目につく。 近くで花を観察した。後で調べると、薬師草(ヤクシソウ)と…

連載が終わる。

水の少ない水路にコサギが餌を探しているのを見かけた。 人への警戒感が強いのか、人間の姿を感じると大きなつばさを広げて飛び上がり近くへ隠れるような移動をするのだった。首を縮めると姿が小さくなる。 「ユリイカ」2016年10月号は、特集=永六輔…

上汐のいよいよ早し雁渡る

川に渡り鳥がやって来ていた。ヒドリガモの群れです。 冬の到来を告げる季節になった。 「上汐のいよいよ早し雁渡る」 「雁渡る谷底かけて人の家」 「雁の声落ちしところに残されし」 中村汀女の俳句で、昭和二十六年(1951年)刊の句集「都鳥」に所収の…

「新刊展望」から

23日は、二十四節気のひとつ霜降であった。寒露と立冬の間。 寒露のころにマツタケが出始める。野菊咲く。 霜降のころ、セキレイが初めて現れる。と七十二候に出ている。 「新刊展望」11月号の今月の主な新刊に、加藤典洋の『言葉の降る日』、池内紀の『…

木犀の匂ふとまたも言はで居り

小雨が降ったり止んだりの天気で、最高気温17℃、最低気温16℃。 ザクロが雨に濡れて色付いていた。 雨に濡れた金木犀(キンモクセイ)は、香りが周辺に漂っている。近くに寄り、花を観察すると、強く甘い香りがする。 モクセイ科の常緑低木。よく分枝し、…

装幀を考える

紀伊國屋書店の「scripta」no.41と「大学出版」108号(2016年秋)を頂いた。 「大学出版」108号の特集は、「装幀を考える」。 装幀をめぐり四人が寄稿している。*1 その一人、「舟と装幀に関する覚書」(間村俊一)の文章が面白かった。 間村俊…

翻訳家10傑

「本の雑誌」10月号を読むと、「400号スペシャル なんでもベスト10!」という特集が目を引いた。 出版社10傑(坪内祐三)、翻訳家10傑(金子靖)という風に20人が寄稿している。 10月号で創刊から41年かかって400号を迎えたのだ。 「翻…

映画『猛進ロイド』

およそ100年前の映画館には楽士がいて、映画にあわせて伴奏していました。小さな映画館ではピアニスト、大きなホールではオーケストラの伴奏付きで映画は上映されていました。映画館では映画と音楽の2つの楽しみを味わうことができたのです。音楽の伴奏…

アンジェイ・ワイダ監督

12日の新聞でアンジェイ・ワイダ映画監督の死去を知る。 4月から5月にかけて、ポーランド映画祭の一本で、アンジェイ・ワイダ監督の映画『約束の土地』(1974年、169分、カラー、デジタル・リマスター版)を観たことを思い出す。 19世紀の工業…

「旅の達人」を聴く

ハクセキレイが人通りのある歩道で虫をついばんでいた。近寄っても逃げる気配がなく餌の虫に夢中になっている。額(ひたい)が白く頭から背中が黒っぽい色をして腹は白い。尾が長く伸びている。 セキレイ科の鳥。全長二〇センチ。尾が長く黒色で、背面と胸は…

新刊案内から

岩波書店のPR誌「図書」2016年10月号の新刊案内を見ると、岩波新書の新刊に津野海太郎さんの本で『読書と日本人』が出るようだ。 20日、発売予定。 夏に、津野さんの『百歳までの読書術』を読んでいた。 リチャード・ブローティガンの『アメリカの鱒…

別盃の酔の尾かすか夜半の虫

街路樹のノグルミ(野胡桃)の実が色濃く茶褐色になっている。 表面を一寸(ちょっと)触ってみると硬くハリネズミのような棘(とげ)だ。 クルミ科の落葉高木。日当たりのよい山地に生え、高さ一〇メートル。葉は長楕円形で羽状複葉。六、七月ごろ、黄色の…

秋深く野菊ばかりぞ今日も濃く

秋分が過ぎても暑さが残る。曇り、最高気温31℃、最低気温22℃。 吹く風は乾いている。コスモスが咲き、柿が稔る。 彼岸花が見られる季節になった。長い茎の先に赤い花を開く植物だが、群生している赤い花の中に白い花の彼岸花が見られた。珍しいので近く…