杉田比呂美の「どこどこかえる」

毛糸玉とかえる

 18日からの真冬のような気温に、ぶるぶる。寒い。
 冷蔵庫の野菜室なみの温度である。
 寒気団が南下していてその影響である。マフラーとコートなどが手放せない季節がやって来た。明日の朝は最低気温が1℃だという。
 春から夏のあいだに動きまわっていた池の蛙たちはもう姿を消し、ハスなども枯れ果てている。
 どこどこ、蛙。カエル。どこへ行ったんだろう。

 『ちいさなかがくのとも』2008年11月号の杉田比呂美・作「どこどこかえる」という絵本を開いてみると、八匹のかえるが相談しています。
 どこに行こうかと・・・。
 いってきまーす。
 おさんぽに、ぴょん、ぴよん、ぴょーん、とおうちから飛び出して行きます。
 さあ、どこへ行くのでしょうか。
 おっと、忘れていた。八匹は、それぞれからだの色がちがっている。
 ももいろ、むらさき、きいろ、ねずみ、だいだいいろ、みどり、あか、みずいろとしろのまだら色をした、合わせて八匹のかえるさん。

 はじめに訪れたのは、ももいろのバラの花。
 ももいろのかえるさんは、ももいろのバラの花びらに隠れてます。
 つぎに訪れたのは石のある場所です。
 ねずみ色のかえるが、石のねずみ色に溶け込んで隠れています。

 石のつぎは、「にこにこ そらまめ こんにちは」とかえるたちはそら豆の山に隠れています。
 そら豆のみどり色に、みどりのかえるが隠れています。
 そら豆のつぎは、あかい色の食器の山。カップや皿。スプーンやフォーク。(なぜか、あかい色をしている。)
 あかい色のかえるが、あかい色の食器に隠れています。

 食器のつぎは、みずいろとしろの包装紙に包まれた飴玉です。
 みずいろとしろのまだら色をしたかえるが、飴玉に隠れています。
 飴玉のつぎは、きいろのバナナです。
 きいろのかえるが、バナナに隠れています。「すべりだい しゅーっ」とかえるたちは遊んでいます。

 バナナのつぎは、クッキー・チョコのお菓子です。
 だいだい色のかえるがお菓子に隠れています。
 お菓子のつぎは、むらさきの毛糸の編み物と毛糸玉です。
 むらさき色のかえるが編み物に隠れています。「ふわふわ ぬくぬく わーい わーい」と。
 このページで、ももいろのかえるが、毛糸を手で触っているのがかわいいです。
 毛糸の編み物のつぎは、白いうさぎに八匹のかえるが乗っています。うさぎの耳や背中に・・・。

 「きょうは たくさん あそんだね」
 「おやすみなさい」
 参照:「どこどこ かえる」http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=20580