『誰にもわかるハイデガー』

イチョウの葉

 通りの街路樹の紅葉が目に付く。イチョウの黄色の葉が散って、これも目に鮮やかだ。
 紅葉狩りの季節になりました。
 ハイデッガーといえば、筒井康隆の講演を収録した『誰にもわかるハイデガー』(新潮社)というカセットテープがあるのですが、久しぶりにこのテープを聴き直しました。
 CDと違って、途中で止めて戻してまた聴くといったことが出来る。
 これはありがたい。アナログの良さでしょうか。
 『存在と時間』を筒井康隆さんが語っているのですが、いつやって来るか分からない死というものをめぐっての考察。人間の存在の仕方としての現存在というハイデッガー用語の説明を加えながら、『存在と時間』の解説をしています。講義の合間の余談がやはり面白かった。
 ストレスで胃に二箇所穴が開いて入院した時に読んだという筒井さんの講義です。
 講義は途中10分間の休憩を挟んで行われた。
 坂口安吾についての講演で新潟へ出かけたときに、筒井さんの話す前の講演者だった柄谷行人という人が言っていた話で、ハイデッガーの書かれた言葉は難しいが、講義録の言葉は分かりやすいそうです。

誰にもわかるハイデガー―[録音資料] (新潮カセット講演)

誰にもわかるハイデガー―[録音資料] (新潮カセット講演)