夜、NHK教育テレビの「視点・論点」に詩人の長田弘が出演していた。
「風景が主人公」と題した話で、話しながら詩画集『空と樹と』を朗読する。
人もまた風景である。
わたしたちの物の見方、感じ方はクローズアップの見方であって、原初的なまなざしをもって風景を見る見方ではない。
風景がこの世をつくって来たのであって、人間が風景をつくって来たのではない。風景を壊してきたのは人間ですが、此の世で人は、ほんの短い時間を過すだけに過ぎない、といった旨の話をされていた。
21日、ブックオフの新しい店で二冊購入。105円棚から。
『日本近代文学大系 第40巻 広津和郎・宇野浩二・葛西善蔵集』1970年(角川書店)
夏目漱石『吾輩は猫である(下)』(旺文社文庫)
『猫』は中学生・高校生必読名作シリーズ。解説は瀬沼茂樹。
その末文に、「深く問えば問うほど、答えるところのあるものが真の文学であるとすれば、『吾輩は猫である』こそは文学の中の文学であるということができる。」うーむ。