宇宙見物

ソメイヨシノの紅葉

 ソメイヨシノの紅葉が散って地面に敷き詰められていた。
 葉が朱に染まって見事だ。快晴で遠くまで澄み切った青空である。
 夕方、南南西の空に三つ輝く星が見られた。月と金星、木星が集合しているのだった。
 高度は25度くらいに集合している。このように惑星が集合して肉眼で見れるのは珍しい。懐手して宇宙見物をする。
 
 昨夜、映画『コレラの時代の愛』を観た。サロンシネマ1の最終上映の回で観客は20人ほど。
 ガルシア・マルケスの小説を映画化したもので、1897年のコロンビアを舞台に始まり、20世紀の初めコレラの疫病で人が死に内戦に見舞われた時代を経て、50年以上ものあいだをひとりの女性フェルミーナ(ジョヴァンナ・メッツォジョルノ)を思いつづけた男フロレンティーノ(ハビエル・バルデム)の物語。マルケス的世界を堪能する。
 フェルミーナを演じたジョヴァンナ・メッツォジョルノ。
 その苗字に、もしかしてイタリア系の人なのかしら。メッツォジョルノは、イタリア語で正午、真昼という言葉だからね。
 ハビエル・バルデムの演技がなかなかのものだった。