まだ長ふなる日に春の限りかな

アオサギ

 川を渡っていると、浅瀬にアオサギがいた。
 蕪村の句に、「まだ長ふ(う)なる日に春の限りかな」。
 園芸店でミズナス、ズッキーニの野菜の苗を購入。ズッキーニの苗は初めてである。
 福原麟太郎・著『読書と或る人生』1979年18刷(新潮社)をブックオフの新しい店で。
 夜、NHKラジオの「落語らいぶ2009」という番組で林家彦いちの落語「熱血怪談部」を聴く。
 新作落語で、解説の堀井憲一郎さんも言うように枕の部分が面白い。
 枕の面白い落語家五人のうちの一人という。
 NHK教育テレビの「知る楽 探究この世界」は松井今朝子さんによる「極付歌舞伎謎解」(きわめつけかぶきなぞとき)の第6回を観た。
 演目は「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)」で、南禅寺山門の場のせり上がりを松井さんが解説する。並木正三(なみきしょうざ)(1730ー1773)の発明として三つ挙げていた。
 一つ目は「せり上がり」、二つ目は「回り舞台」という舞台装置、三つ目は正三のストーリーテラーぶり、話の筋の運びの面白さで観客を引き付けてやまない。
 「実は・・・」「実は・・・」の氾濫とでもいうほかない筋書きを並木正三は連発した。
 観ている人は最後までストーリーが分からない。
 当時の観客は、毎回びっくりするようなストーリーを観ていた。いつも新しいものを観ることを、この時代の人は新しく驚かせてくれるものを楽しんでいた。
 たとえば、南禅寺山門のせり上がり、石川五右衛門の心の中のイメージ映像を舞台上に出してくるという表現など。