アキ・カウリスマキ監督の映画『ハムレット・ゴーズ・ビジネス』

 3月は、「アキ・カウリスマキ監督特集」を開催していた。5本上映の1本。
 20日、アキ・カウリスマキ監督の映画『ハムレット・ゴーズ・ビジネス』(1987年、フィンランド、86分、白黒)を観た。
 出演は、ピルッカ・ペッカ・ペテリウス、カティ・オウティネン、エリナ・サロ。
 特集パンフレットより。

 シェイクスピアの悲劇「ハムレット」の人物設定を企業の抗争劇に置き換えて映画化した作品。ハムレットを王子ではなく造船所の御曹司に仕立て、父の残した会社を乗っ取ろうとする伯父との抗争をシャープなモノクロ映像で描く。 

 造船会社の社長の息子ハムレットをピルッカ・ペッカ・ペテリウスが、オフェーリアをカティ・オウティネンが演じている。
 シェイクスピアの悲劇「ハムレット」を翻案した作品である。
 冒頭、ハムを分厚く切って喰らいつく主人公ハムレットの登場が印象的だ。
 ハムとハムレット、食べ物のハムに、シェイクスピアの悲劇「ハムレット」の主人公の名前のハムレットを掛け合わせている。駄洒落(だじゃれ)ですね。
 造船会社の企業での乗っ取ろうとする伯父とその娘オフェーリア(カティ・オウティネン)との恋の駆け引きとその死までを描いている。筋書きは、シェイクスピアの悲劇「ハムレット」を忠実にパロディ化しているのが見どころだった。