吉村公三郎監督の映画『越前竹人形』

 7日は二十四節気のひとつ小暑で雨、時々曇り。最高気温24℃、最低気温22℃。蒸し暑い。
 昨日から梅雨前線の北上があり、通過時が雷と雨が激しかった。
 この雷鳴を聞くと、梅雨明けがもうすぐである。
 《6月は、若尾文子さんの特集を開催します。1952(昭和27)年にデビューして大映の若手スターとして注目を集め、やがて、女性の激しい情念を表現する妖艶な女優へと変貌していきます。特に増村保造監督とコンビを組んだ作品では凄絶(せいぜつ)ともいえる魅力を発揮しました。そうした若尾文子さんの軌跡を振り返ります。(特集パンフレットより)

 先月(6月)、若尾文子特集からの一本、吉村公三郎監督の映画『越前竹人形』(1963年、東映京都、101分、白黒)を鑑賞。
 出演は、若尾文子、山下洵一郎、中村玉緒中村鴈治郎西村晃殿山泰司。脚色が笠原良三*1

 水上勉の同名小説の映画化。越前の山奥に暮らす竹細工師・喜助は、竹人形のように美しい玉枝「若尾文子」を妻に迎える。喜助は玉枝に純真な愛を寄せるが、2人の気持ちはすれ違い、悲劇が起きる。竹林などの美しい自然を背景に、哀しいドラマが展開される。

 昭和のはじめの頃の越前の山奥と芦原温泉と京都を舞台にした竹細工職人喜助(山下洵一郎)と玉枝(若尾文子)の哀しい物語。 
 映像的に、昭和の初めの頃の温泉の街の雰囲気が再現されている。
 中村玉緒中村鴈治郎の親子共演は珍しい。
 

 右の写真の左が中村玉緒、その右が若尾文子

*1: 堀川弘通監督の映画『激動の昭和史 軍閥』(1970年)の脚本が、笠原良三である。