はこべらや川岸の名の澱町

 晴れて街路樹のツバキが満開になっている。最高気温21℃、最低気温12℃。
 空気は乾燥している。
 20日は、春分である。桜のつぼみがふくらみ開花は近いようだ。


 「みちのくの子の寒がりよ春時雨
 「春雨のポストの色褪せて
 「はこべらや川岸の名の澱町(よどみまち)


 中村汀女の俳句で、昭和十一年(1936年)の句である。
 昭和十一年春から昭和十二年夏まで、汀女は北の国の仙台での生活を体験した。
 雪の山の壮麗さ、梅桜の一時に開く春の華やかさにおどろいた。