対談:ぼくらの個人史

梅雨の中休み、街路樹のヤマモモ(山桃)に、実が鈴なりで色付いてきた。

ヤマモモ科の常緑樹で、葉が長楕円形をしている。

 小林信彦片岡義男の対談集、『星条旗と青春と』を読む。

 副題が、「対談:ぼくらの個人史」。

 カバーそでに、

 「アメリカが日本にあたえた影響についてじっくり語り合うとすれば、片岡さん以外の相手は考えようがなかった。(略)四度にわたる対談で痛感したのは、この国の風土のなかにおいては異端であるはずのぼくが、日系二世の子弟である片岡さんと向い合うことによって、およそ〈日本的〉ならざる感じとり方をつきつけられ、おのれの内部の日本的な部分を否応なしに認めざるをえなくなったことであった」(「はじめに」)

 敗戦とともに日本に飛びこんできた〈アメリカ〉。民主主義であり文明であり豊かさであった〈アメリカ〉は、日本で如何(いか)に ”消化”されたのか? アメリカン・サブカルチャーとの様々な出会いを軸に、ユニークな二つの視点が日常感覚でとらえた、もう一つの戦後史・アメリカ論。

 文庫の帯に、

対照的な二つの視点からとらえる”日本のなかのアメリカ”

 

戦後史略年表

解説    河村要助