カモメと風

百日紅の枝

 午後、川を渡っていると遥かに離れた海面に沢山の鳥が浮いている。あるものは舞い上がったりしている白いカモメの群れがいた。すると、ふらふら強い風に向かって白い大きな羽を上下に動かしながら一羽のカモメが、わたしの頭の上を通り過ぎようとして近づいて来た。下から仰向くとカモメの白い腹が三メートルほどの距離ですぐそばに見える。強く吹く川上へ向かって飛んでいる。ゆっくりゆっくりでしか飛行できない。それほど風が強いのだった。
 川岸のソメイヨシノはすっかり葉を落としている。近くに寄って枝を見るともう芽がしっかり出来ていた。
 ブックオフで、井上洋介の絵本三冊、福音館書店。『ぼくみつけたよ』、『あめのひは かさ さして』、『ふしぎなおみせ』(こどものとも年少版、こどものとも年中向き、など)各一〇五円。『大辞泉』(小学館)一四〇〇円。ずしりと重い辞書。
 ホームセンターで買物。配達は五日。
 小沢信男『悲願千人斬の女』(筑摩書房)、香都有穂『昭和超人奇人カタログ』(ライブ出版)から稲垣足穂をめぐっての文を読む。