白梅の花

飛ぶアオサギ

 きのう、通りすがりの畑に白梅が咲いているのを見た。満開で白い花が目に鮮やかだった。蕪村の句、「うめ折て皺手(しわで)にかこつ薫(かをり)かな」。
 散歩の途中、川の砂州に三羽のアオサギを見かけた。水に足を浸(つ)けて、じっとしている。十五メートルほど離れて立っていた。もっとそばへ寄って眺めるために、アオサギへ近づいた。人の気配を察してか、鳥は少しずつ動き始める。すると、群れのうちの一羽がさっと飛び立って行った。ヒドリガモよりも警戒心が強いなぁ。
 『芸術新潮』2006年1月号は、「大特集シチリアの秘密」。解説文が、陣内秀信シチリアの街や建物、ギリシャ植民地時代の神殿や劇場などの写真は見ごたえがある。タオルミーナシラクーザ、パレルモカターニャ、エンナ、アグリジェント、セリヌンテ、セジェスタなど。
 「微妙に往生際悪いですね」という座談会。『群像』2005年12月号で高橋源一郎山田詠美車谷長吉の三人の座談会だが、車谷長吉の話に山田詠美が「これだよ(笑)すごい世捨人だね。」と言うのも納得。高橋源一郎が「そう。それで、ずれて、ずれていってるわけです。でも、それってもともとは本当だけど、百八十度ずれると真っ赤なうそじゃないですか。それがすごく本当のように書かれていて、この人は最悪だなと思った(笑)。この作家は本当に悪人じゃー、って。」と言うのも納得。