老いを追い抜く話

彼岸花

 晴れて日差しが強い。快晴である。歩道の植え込みに彼岸花が密集して植えられていた。赤い色が目が覚めるように鮮やかだ。

ヒガンバナ科多年草。土手や田の畦に生える。秋の彼岸のころ、高さ三〇センチの花茎を伸ばし、長い雄しべ・雌しべをもつ赤い六弁花を数個輪状につける。花の後、線形の葉が出て越冬する。有毒植物であるが、鱗茎(りんけい)を外用薬とする。曼珠沙華(まんじゅしゃげ)。  『大辞泉

 蕪村の彼岸花を詠んだ句が『蕪村遺稿』に、

まんじゆさげ蘭(らん)に類(たぐ)ひて狐啼(きつねなく)

 蘭と狐は付合。うーむ。蕪村の時代では、これを詠めばすぐに分かったんだね。
 夕方の南西に低く三日月が見られた。
 夜、NHK教育TVで、「知るを楽しむ 人生の歩き方―赤瀬川原平 中古美品?―」を観た。第四回で「老いを追い抜く」と題して。今回が最終回。