イチジクと『ユリイカ』の稲垣足穂特集

イチジク

 イチジク畑でイチジクが食べ頃になりつつある。しだいに色づき始めているようだ。

クワ科の落葉高木。高さ約四メートル。葉は手のひら状に裂けていて、互生する。初夏、卵大の花嚢(かのう)を生じ、内部に多数の雄花と雌花をつけるが、外からは見えない。熟すと暗紫色になり、甘く、生食のほかジャムなどにする。茎・葉は薬用。寛永年間(一六二四 一六四三)に渡来した。日本のものは雄花を欠き、挿し木でふやす。いちじゅく。  『大辞泉

 子供のころにイチジク畑のそばに住んでいた。毎年、イチジクが沢山採れる畑で、秋になって、暗紫色に熟したイチジクを、畑の持ち主の農家の人からおすそ分けにもらったものだ。イチジクを食べ過ぎて口が切れることもあった。それと、大量のもらいもののイチジクでジャムを作ったりした。
 『ユリイカ』2006年9月臨時増刊号は〈総特集 稲垣足穂〉である。
 対談を読んでみた。荒俣宏あがた森魚の「対談 オマケ派宣言」を、面白く読む。稲垣足穂への最初の遭遇がそれぞれ違っているが、そのへんのそれぞれの遭遇話が興味深い。司会は香川眞吾
 藤本由紀夫の「ライト兄弟に始まる 第3章 私のモデルプレーン」で、文と作品を眺めていると、藤本さんが「タルホ派」であったことに気づいた。なあんだ。そうだったのか。INAXギャラリーの藤本由紀夫の個展で、なぜか郷愁を誘うような気分を味わったことがあったけれど、郷愁の由来にタルホがあったんだ。
 もうひとつ、〈「ハイゼンベルク変奏曲」は足穂さんの実験第1号だった〉というタイトルの松岡正剛さんへのインタビューを読んだ。インタビュアーは、ばるぼら
 「The High School Life」のことを松岡正剛さんが語っている。MACのころの話を、ご本人から聞けるとは・・・。稲垣足穂中村宏の対談を編集した手法というか、ハイブリッド的なあり方の話に、あーっ、そうだったのか、と思った。
 オブジェ・マガジン『遊』の原点みたいなものとして、ハイスクールライフの足穂と中村宏の対談があった、と言えるかもしれないね。
 田中優子編著『江戸の意気』2003年(求龍堂)を読んでいた時に、田中優子松岡正剛のお二人の対談で、「ハイスクールライフ」の話があったけれど、この『ユリイカ』でのインタビューでより詳しく話されている。http://d.hatena.ne.jp/kurisu2/20060321

松岡 みんな、もっと足穂を自由に使うといいと思うんだ。いまだに中国人は『西遊記』を書き継いでますからね。そういうもんですよ。

 それと、稲垣足穂と話された時に、足穂自身が語ったこととして、

松岡 自分は工芸家だと言ってましたね。