F・O・マシーセンのこと

 新緑の季節で風が爽やかに吹く。連日の雨が上がって、乾いた風が気持ちよい。
 もみじの赤い葉が鮮やかだ。夏を迎える頃には、もみじは黄緑色へと変っていく。

 

カエデ科カエデ属の落葉高木の総称。葉は多くは手のひら状に裂けていて、秋に紅葉または黄葉(こうよう)する。実には翼がある。イロハカエデ、トウカエデ、イタヤカエデ、ミネカエデ、カジカエデ、サトウカエデなど。園芸品種も多い。材は器具・家具用。砂糖をとる種類もある。もみじ。かえでのき。  『大辞泉


 子規の句に、「若楓軒のともしのうつりかな」。明治二十七年の句がある。
 『大辞泉』の引用句は、「紅楓深し南し西す水の隈」。高井几菫。


 トマス・ピンチョンについての覚え書き。
 トマス・ピンチョンの父が測量技師であったということ。小説『メイスン&ディクスン』の主人公が測量士でメイスンとディクスンであるが、ピンチョンはイギリスからアメリカに大西洋を渡って来た遠い祖先をしのびながら物語を構想したのではないだろうか。

 今月(5月)は、なんとF・O・マシーセンの『アメリカの文芸復興』の翻訳が出る。
 『アメリカン・ルネサンス エマソンホイットマンの時代の芸術と表現』で上巻と下巻の二冊になっていて、翻訳は飯野友幸江田孝臣・大塚寿郎・高尾直知・堀内正規の各氏で、発行元は上智大学出版/発売・ぎょうせいからですね。
 このF・O・マシーセンについては、鶴見俊輔著『北米体験再考』で知って以来、いつか読もうと思っていた本なので、慶ばしい新刊です。

SUPモダン・クラシックス叢書アメリカン・ルネサンス 上巻エマソンとホイットマンの時代の芸術と表現

SUPモダン・クラシックス叢書アメリカン・ルネサンス 上巻エマソンとホイットマンの時代の芸術と表現

SUPモダン・クラシックス叢書アメリカン・ルネサンス 下巻エマソンとホイットマンの時代の芸術と表現

SUPモダン・クラシックス叢書アメリカン・ルネサンス 下巻エマソンとホイットマンの時代の芸術と表現