シモーヌ叔母さんと姪(めい)

 21日は、二十四節気のひとつ小満である。
 草木がしげって天地に満ちるという意味があるようだ。

 朝、NHKラジオの「ラジオ文芸館」の放送があり、黒崎めぐみアナウンサーの朗読で、
川上弘美の「春立つ」を聴く。耳で聞く小説。

 シルヴィ・ヴェイユ著『アンドレシモーヌ ヴェイユ家の物語』(稲葉延子訳、春秋社)が、今月の新刊で出るようだ。 
 シルヴィ・ヴェイユの父がアンドレ・ヴェイユで、その妹がシモーヌ・ヴェイユSimone Weilである。
 アンドレシモーヌは兄妹である。
 シモーヌ・ヴェイユは、著者のシルヴィ・ヴェイユにとっては叔母(おば)にあたる。
 シモーヌ・ヴェイユの姪(めい)が、シルヴィ・ヴェイユなのだ。
 その姪から見たヴェイユ家の物語である。
 おじさん・おばさんといえば、海野弘著『おじさん・おばさん論』(幻戯書房)がある。
 海野さんは、《おじさん・おばさんは、両親による上下の直線的継承とはちがい、斜めに文化や知識を伝える。》と言う。さて、シモーヌ叔母さんは、姪(めい)のシルヴィへ何を伝えたのか。
 参照:「アンドレシモーヌ ヴェイユ家の物語」http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-32706-7/

アンドレとシモーヌ―ヴェイユ家の物語

アンドレとシモーヌ―ヴェイユ家の物語