鯉はねて月のさゞ波つくりけり

 9日は二十四節気のひとつ寒露である。
 金木犀キンモクセイ)の花の香りがする季節になった。
 川を渡っていると、川面をジャンプしている魚が一匹見られた。
 ホップ、ステップ、ジャンプと順々に水面から飛び上がっていた。
 水中から大気中へ魚が飛び出している!
 夕方、東の空に十三夜の月が昇っていた。きれいな月である。
 明治二十六年の正岡子規の句に、「鯉はねて月のさゞ波つくりけり」。