めでたさや飾の蜜柑盗まれて

 新年あけましておめでとうございます。
 毎年雑煮と御節料理をいただくと正月らしい気分となる。
 蛤(はまぐり)と三つ葉入りのお雑煮で、いりこ出汁で丸餅、焼かないで煮たお雑煮ですが、蛤の代わりに牡蠣を入れる年もあります。
 「元日や都の宿の置火燵(こたつ)
 「めでたさや飾の蜜柑盗まれて
 正岡子規の明治二十七年の句である。

 2011年の九月号で通巻1000号を迎えた雑誌『旅』が、2012年三月号で休刊することになるそうだ。
 発行元がJTBから新潮社へ替わってから紙面をグラフィック中心にしていた。
 JTB時代の雑誌『旅』の面影はなくなっていましたね。

 12月21日のラジオ深夜便、川野一宇さんの担当日でした。
 「歴史に親しむ」は、「旅行雑誌1千号の歴史」と題して、JTB(日本交通公社)時代の編集長の岡田喜秋さんが、雑誌『旅』を編集していた頃の談話が聞けた。
 松本清張の『点と線』の原稿を依頼したのが、当時編集長をしていた岡田喜秋さんで、その時刻表のトリックは、なんと岡田喜秋さんが見つけて確かめ清張さんへ資料として渡したとのこと。
 聞き手が川野一宇さんで、こういったエピソードが面白い。『旅』という雑誌の創刊から戦時中の発行事情や戦後の部数を増やしていった時代の変遷を語り貴重な時代証言であった。