内田吐夢監督の映画『大菩薩峠』

 「時代劇特集2014」が今月(5月)も開催される。
 内田吐夢監督の映画『大菩薩峠』(1957年、東映京都、119分、カラー)を観る。
 出演は、片岡千恵蔵中村錦之助大河内伝次郎長谷川裕見子丘さとみ月形龍之介山形勲左卜全
 脚本は猪俣勝人、柴英三郎
 

中里介山の一大長編小説の三度目の映画化。“音無しの構え”と呼ばれる魔剣を使う剣の達人、机竜之介。彼は大菩薩峠で理由もなく巡礼の老人を斬り、奉納試合で相手の宇津木文之丞を打ち倒し、その許婚・お浜を連れ去って江戸へ向かう・・・。(特集パンフレットより)

 神社での奉納試合で宇津木文之丞を打ち倒した机竜之介(片岡千恵蔵)は、文之丞の許婚のお浜(長谷川裕見子)を連れ去ってしまう。兄の仇(かたき)として宇津木兵馬(中村錦之助)が、竜之介を追って江戸へ向かう。 
 江戸に竜之介と住んだお浜だが、子供が病気になり診てもらった医者が左卜全である。
 冒頭の大菩薩峠で、机竜之介(片岡千恵蔵)に斬られる老巡礼。その孫娘お松が大きくなってからを丘さとみが演じている。
 1935年の稲垣浩監督の映画『大菩薩峠 第一篇 甲源一刀流の巻』は、机竜之介を大河内伝次郎が演じていた。
 大河内伝次郎は、島田虎之助役で出演している。
 島田虎之助が一面の雪景色の中を駕籠(かご)に乗っていて襲われ、刺客らを次々に倒していく殺陣のシーンがあるのだが見ごたえがある。