新潮社のPR誌「波」12月号の筒井康隆の「南蛮狭隘族」、川本三郎「荷風の昭和」第十九回・荒川放水路のほうへ、などを読んだ。
昭和六、七年ごろ荷風がよく足を運んだ場所、荒川放水路をめぐる荷風の随筆を参照しながら川本三郎さんの描く文学散歩がとても興味深い。
荒川放水路の風景に心惹かれた荷風の『断腸亭日乗』を小津安二郎が読んでいて『東京物語』に堀切橋付近の荒川土手を登場させたのではないか、と述べている。
雑誌「望星」12月号の「平川克美責任編集——映画について私が語ること」という特集記事の対談、映画は「寄り道」が楽しい(川本三郎)でも語られています。