白水社の雑誌『ふらんす』

 朝から昼過ぎまで時折、みぞれが降る。気温が下がる。春の息吹がまだ見えず。
 夕方から「フランス映画特集 アキム・コレクションより」のロジェ・ヴァディム監督の映画『輪舞』(1964年、フランス、イタリア、111分、カラー)を映像文化ライブラリーで観た。アンナ・カリーナジェーン・フォンダが初々しい感じ。
 原作はシュニッツラーの『輪舞』で、舞台をパリに脚色している。時代は第一次世界大戦の始まるちょっと前だろうか。サラエボで皇太子が云々、と言ったところで映画は終わる。
 見終ったあと、福岡からのYさんから『輪舞』の面白いエピソードなど聞く。
 面白い話といえば、24日のジュリアン・デュヴィヴィエ監督『奥様ご用心』を観たときに、映画の字幕は細川直子だったが、その字幕のセリフで上手く訳していない部分があるんだが、とYさんが言うのだった。
 カバンから1958年12月臨時増刊号『ふらんす』を取り出して、その箇所を見せてくれた。なるほどねえ。
 白水社の雑誌『ふらんす』の臨時増刊号だが、『奥様ご用心』のシナリオが全部収録されている。
 白黒の写真が多数あり、映画の場面や登場人物が一目で見渡せる感じである。日本語とフランス語の対訳シナリオである。