雑誌「ユリイカ」

 雑誌『ユリイカ』2013年8月増刊号が、やなせたかし特集号でした。
 [やなせたかしまんが道]と題した収録エッセイで、「投稿時代」(池内紀)に注目。
 『ユリイカ』11月臨時増刊号の特集は、小津安二郎生誕110年・没後50年を記念しての増刊号です。
 参照:http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791702633

 「いま、なぜ小津安二郎を語るのか」と副題のついた「梱包と野放し」という蓮實重彦青山真治の両氏による対談がありました。
 冒頭、女優井上雪子さんの昨年十一月のご葬儀には、自分から出させていただきました、と蓮實重彦さんの《小津安二郎監督がそのひたいを気に入っておられたという井上さんのお顔に、じっと見入っていたのですが、いざ出棺というときに、あたりには若い屈強な連中が一人もいない。姪御さんをのぞいて御親類もほとんどおられないので、『カナリア』で晩年の井上さんにキャメラを向けた塩田明彦監督と一緒に、驚くほど軽いお棺まで担いでしまいました。間違いなく小津の代表作であり、井上雪子さんが主演された『美人哀愁』のプリントを発見できなかったという悔いは残っていますが、以来、小津の憑きは落とした、ともう背中には何も張り付いていないはずだと思っていました。》と冒頭の談話から始まります。