小冊子から

 書店にて、『理』(コトワリ)No.67を頂く。〈非売品、ご自由にお持ちください〉という文面が16ページのスタッフ通信の下に書かれている小冊子である。

 リレーエッセイが三篇あり、そのひとつ「京の六条」(前川裕)と「連載 世界から」(海老坂武)を読む。

 「京の六条」は、《一条から十条まである京の通りの中でも、一番影の薄い通りだと思われます。》と筆者が語るその六条通を歩いてみませんかという案内記であった。ゆっくり歩いても三〇分ほどの短い通りですが、ほかには見られない風景も残っている、という。

 「連載 世界から」は、最終回で「大江健三郎を想う」であった。

 『万延元年のフットボール』のようにサッカーと言わずフットボールと言う大江健三郎のその秘密(?)が、中野重治の詩によるはずだという。

http://www.kgup.jp/files/ko_web_67.pdf