ブルーノ・ムナーリの『ファンタジア』

山茶花

 散歩の途中、ビワの木につぼみが生(な)っていた。まだ甘い香りのする花は見られない。最高気温は九度で、ぶるぶる寒かった。真冬の寒さだ。山茶花(さざんか)は今が見頃だ。
 夜半に月を見る。満月になる前の十三夜の月であるが、蕪村の「月天心貧しき町を通りけり」の句がふさわしいかな。
 「月今宵あるじの翁舞出(いで)よ」と「仲丸(なかまろ)の魂祭(たままつり)せむけふの月」の二句は安永五年八月の句。翁舞、魂祭・・・。折口信夫のまれびと?
 ブルーノ・ムナーリの『ファンタジア』を読み始める。本文の写真や図版、イラストなどが愉しい。おやっ、ロナルド・サールのデッサンがある。三次元の遊びに日本の折り紙が採り上げられているね。

ファンタジア

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