「美の壺」竹籠の巻

 NHK教育テレビの「美の壺」は、《竹籠》(たけかご)の巻であった。竹籠は竹の編み方によって繊細な表情が変わってゆく。透かし編みで編まれた竹籠に日が当たって、竹の網目の模様の影の形、その模様にうっとりする。
 竹籠に花を生けて、それを空間と共に愛でる楽しみ。日本では古代から生活の道具として、竹が様々なところに使われてきた。
 竹籠が花を生けるために使われるようになったのは、煎茶が流行し広まった江戸時代中期のことだという。
 子供の頃、竹籠を作っている店があって、その店先の作業場で竹を編む人の手さばきを見ていたことがあったなぁ。日常の暮らしの隅々に竹で作られた道具が確かにあったし、今も花を生ける竹籠は我が家でも使いつづけている。長く使っているので煤けているが、愛でながら大事に使いつづけようと思った。
 参照:「美の壺」竹籠の巻。http://www.nhk.or.jp/tsubo/arc-20070209.html