お燈祭りの写真のこと

 朝日の朝刊一面に《火の滝 山下る 和歌山・神倉神社》の「お燈祭り」の写真が載っていた。松明をもって石段を駆け下りる場面だ。
 しばらく写真に見入っていた。ははっ、これが梅原猛の『日本冒険』(角川文庫)で述べられていた祭りなんだなぁ。
 社会面に、《「マル金マルビ渡辺和博氏死去》というおくやみ記事。合掌。時折り実家の近くを通ります。
 『金魂巻』でベストセラーにとあるが、私には『ガロ』の編集者だった頃の印象が深い人だ。表紙が鴨沢祐仁永島慎二時代に、渡辺さんのマンガもよく掲載されていた。
 その頃の『ガロ』では、茂谷いずみのマンガが面白かった。お気に入りだった。今、どうしているのだろう。 
 おっと、忘れていた。 杉浦日向子さんのデビュー作『通言室之梅』が『ガロ』に発表された頃、渡辺さんは編集をされていたのだ。ご冥福をお祈りいたします。