歌川国芳の寄せ絵

 NHK教育テレビの「新日曜美術館」で「江戸っ子の意気 ここにあり 歌川国芳」というタイトルの番組を観た。ゲストに高橋克彦さんが出演。
 国芳に「みかけはこはいがとんだいい人だ」というだまし絵があるが(番組では「寄せ絵」と言っていた)、人体で顔を描いただまし絵を、番組のなかで実際に人を使って再現してみようということになって、本当に人体を組み合わせて顔を再現してゆくシーンの映像が面白かった。
 これは、高橋さんが「きっと国芳は弟子たちを使って実際に顔を人の組み合わせでつくったことがあったのではないか」と思っていて、じゃあ、人を組み合わせて実際に再現してやろうじゃないか。そういった、国芳が見たら苦笑するような、人体を寄せ合って(組み合わせて)顔を再現する。その映像が、見ているとだんだん人の顔に変わってゆくように見えてきて愉しかった。
 高橋克彦さんといえば杉浦日向子さんとの江戸時代談議を対談集などでよく読んだものだが、浮世絵談議はいいですね。
 参照:「新日曜美術館http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2008/0210/index.html