宿の梅折取ほどになりにけり

白梅

 公園の梅が匂う。白梅で今が見頃である。
 蕪村の句に、「宿の梅折取(おりとる)ほどになりにけり」。
 離れて梅の老木を眺めると、枝が花に覆われて白く霞んだように見える。そばへ寄ると、梅の花を見上げている女の人がいて、「もう、桜が咲いているんですか?」と言うのだった。うーむ。梅の匂いがするんだがなぁ。
 ブックオフで芝木好子の本を探す。『牡丹の庭』(講談社文庫)を見つける。一〇五円。解説は川西政明、カバー装画・荻太郎。
 『洲崎パラダイス』(集英社文庫)は見つからず。