八朔と柚子湯

八朔(はっさく)

 快晴で青空が広がり、陽射しが強い。最高気温9度。八朔(はっさく)の黄色い果実が鈴なりです。
 柑橘類の黄色い果実は自然からの贈り物のような気がします。夜、柚子(ゆず)湯に入りました。
 「ミネルヴァ通信」12月号の〈書物逍遥〉で、芝木好子の本が以前は書店の文庫コーナーで《必ず何冊かがあったものだが、最近はほとんど見かけることがなくなった。》と香山リカさんが書いていた。(タイトルは「芝木好子を知っていますか」)。
 川島雄三監督の映画『洲崎パラダイス赤信号』を見て、原作を読みたくなり探していましたが絶版が多いですね。幸い古書店などで落穂拾いしましたが・・・。
 今年は芝木好子・生誕95周年です。
 『牡丹の庭』(講談社文庫)解説・川西政明
 『玉の緒』(河出文庫
 『洲崎パラダイス』(集英社文庫)解説・大島清。
 『牡丹の庭』の川西政明さんの解説は冒頭は次のようなものです。

 三月の初めに浜松の藤枝静男さんを訪ねた。「文学界」の湯川豊編集長と同行し、インタビューする仕事のためだったが、翌日、藤枝さんはわれわれを天竜川沿いの深山にある将軍杉へ案内してくれた。樹齢千年、高さ五十メートル、直径三メートル、思わずおじぎしたくなる、それは見事な樹木であった。  181ページ

 
 意表をつく冒頭の文から展開される作品論が面白い。その川西政明さんによる『新・日本文壇史』が全10巻で、1月に岩波書店から刊行されるようです。

漱石の死 (新・日本文壇史 第1巻)

漱石の死 (新・日本文壇史 第1巻)