映画『激動の昭和史 軍閥』と読書


 24日、「平和のシネマテーマ2013」で、堀川弘通監督の映画『激動の昭和史 軍閥』(1970年、東宝、134分、カラー)が上映された。出演、小林桂樹加山雄三三船敏郎山村聰。観客が多く最前列で観る。

 7月プログラムより引用。 

二・二六事件、東条内閣の成立、日米交渉の決裂、真珠湾攻撃と、日中戦争から太平洋戦争へと向かう時代の軍や政府の動き、真実を報道しようと苦悩する新聞記者の姿などをオールスター・キャストで描く。

 東条英機小林桂樹毎日新聞の記者を加山雄三毎日新聞の編集総長を志村喬山本五十六三船敏郎、米内光政を山村聰内大臣木戸幸一中村伸郎が演じている。 
 監督の堀川弘通(ひろみち)さんについて、小林信彦著『映画の話が多くなって』で「夏の訃報」で次のように記されていました。
 一部引用すると、

 

猛暑の中で亡くなったのが映画監督の堀川弘通(ひろみち)さんである。新聞によれば九月五日没、原因は食道がんとあった。九十五歳。
実は、ぼくは堀川さんに連絡をとる必要があった。ただ、ご病気が悪くなっているのがわかっていたので、どうしていいのか、と迷っているうちに、この知らせだった。  199〜200ページ


 堀川さんへ連絡をとる必要があったのは、2000年に出た堀川弘通著『評伝 黒澤明』に、小林信彦さんが、
 

それから数年後、ぼくが「黒澤明という時代」(文春文庫)を書くにあたって、改めて堀川に挨拶をしたのは、氏の黒澤伝に二、三、不明の部分があったからである。
ドゥマゴ文学賞を仕切っていた女性に連れられて、仙川に近いお宅を訪ねたとき、堀川夫人は入院されていた。堀川氏も元気とはいえなかったが、育ちの良さと反骨精神とユーモアたっぷりのお人柄で、自分より年上の監督は、もう新藤兼人氏ぐらいしかいない、と苦笑された。  201ページ

評伝 黒沢明

評伝 黒沢明

評伝 黒澤明 (ちくま文庫)

評伝 黒澤明 (ちくま文庫)

黒澤明という時代 (文春文庫)

黒澤明という時代 (文春文庫)