火になれと舌に置きけり唐辛子


 街路樹に紅葉や黄葉が見られる季節になった。
 ドングリが街路樹の周囲に散らばっている。手にとって見ると、シラカシの実である。
 

ブナ科の常緑高木。山地に自生。葉はやや細長く、裏面は灰白色。四月ごろ、尾状の雄花と苞(ほう)に覆われた雌花とがつき、秋にどんぶりがなる。材を器具に用いる。防風用に植える。名は材が白いことによるが、樹皮が黒いことからクロカシともいう。くまかし。  『大辞泉

 「椎の実につづく底ぬけ天気かな」(畑耕一)
 樫(かし)の実のドングリではなく、椎(しい)である。
 畑耕一の俳句で、唐辛子とつくね芋の句がある。

 「火になれと舌に置きけり唐辛子
 「つくね芋鬼の拳と届きけり

 先日、シシトウガラシ(シシトウ)を食べたら口が火になり「火になれと舌に置きけり唐辛子」の句を思い出した。