舛田利雄監督の映画『錆びたナイフ』

 今月は、「五人の斥候兵」「鴛鴦歌合戦」などのクラシックから、太陽族映画の流行を促した「太陽の季節」や「狂った果実」、石原裕次郎ブームのきっかけとなった「俺は待ってるぜ」、早世した赤木圭一郎の代表作「霧笛が俺を呼んでいる」などを上映します。(1月プログラムより) 

 2012(平成24)年に創業100周年を迎えた日本活動写真株式会社(日活)の「日活映画特集」である。
 舛田利雄監督の映画『錆びたナイフ』(1958年、日活、90分、白黒)を観た。
 製作が水の江滝子。原作は石原慎太郎
 
 出演は石原裕次郎北原三枝宍戸錠小林旭、白木マリ、杉浦直樹高原駿雄清水将夫

 石原裕次郎の人気絶頂期の一本で、裕次郎小林旭との共演も話題になった作品。裕次郎扮する主人公は、悪の世界から抜け出して地道に働いていたが、過去の事件の秘密が明らかになるなかで、街を支配するボスに闘いを挑むことになる。》(1月プログラムより)

 西日本にある宇高(うたか)市という新興工業都市を舞台に物語が展開される。
 宇高市というのは、映画の風景から、ロケ地は今の北九州市、門司や小倉で撮影されているようだ。
 路面電車が走っているシーンがあり、その車両は西鉄路面電車であった。
 テレビ局もある都市で、テレビの取材記者を北原三枝が演じている。
 アクションシーンで、トラックで逃げる杉浦直樹らを、石原裕次郎もトラックで追いかけるシーンが夜間走行なのだが、トラックとトラックをぶっつけて体当たりする緊迫感にハラハラドキドキする。
 ラスト、石原裕次郎が去って行くのを北原三枝が追いかける。
 そして主題歌とともにエンドマーク。