ヒドリガモと長新太

 冬の渡り鳥が群れていた。ヒドリガモの群れのようである。
 鏡のような水面をなめらかに動いている。
 長新太の絵本に、『トリとボク』という本があるのだが、トリの群れが動いてさまざまな形に変化して行く姿を描いている。形のファンタジー絵本。
 ちょうど、そのようにヒドリガモが動いて形づくる姿が、長新太の絵本を連想させるのだった。