烏瓜届けずじまひ師走かな

  

 24日、渡り鳥のヒドリガモが水辺に群れていた。師走の冬の風物詩。
 岸辺から餌を撒(ま)く男がいて、その餌を求めてヒドリガモは集まって来ていた。


 「手賀沼の鴨を賜る寒さかな
 「烏瓜届けずじまひ師走かな
 「叟(そう)一人巴里に食ふ鴨寒からむ


 芥川龍之介の俳句で、大正九年(1920年)の句です。
 「烏瓜届けずじまひ師走かな」の前書きは、「歳末青蓋翁へ御歳暮一句」で、青蓋翁とは?