早春や庵出る旅の二人づれ

アセビの花

 曇る。最高気温12℃、最低気温7℃。
 アセビ(馬酔木)の花が枝に鈴なりに咲いている。

 ツツジ科の常緑低木。乾燥した山地に自生。早春、多数の壺(つぼ)形の花が総状につく。有毒。葉をせんじて殺虫剤にする。「馬酔木」は、馬がこの葉を食べると脚がしびれて動けなくなるのによる。  『大辞泉

 早春に咲くアセビの花は、白い小さな釣鐘のような形をしている。また、白に淡紅色の混じった花もある。

 大正十五年の早春、飯田蛇笏は旅に出た。
 「早春や庵出る旅の二人づれ
 飯田蛇笏の俳句で、前書きは、「麦南とともに我が尊崇宗吾神社へ詣づ」とある。

 「風呂あつくもてなす庵の野梅かな
 前書きは、「きさらぎのはじめ総州の旅路に麦南の草庵生活を訪ふ」。

 麦南の草庵生活の麦南とは西島麦南のようだ。