蛙(かわず)の目肥えて漣又(さざなみまた)さゞなみ


 晴れる。最高気温28℃、最低気温18℃。
 風がさわやかに感じられる。乾燥している風のせいだ。
 公園の睡蓮と蓮(はす)の池に寄った。池は静かだった。
 蛙(かえる)の声が聞こえて来なかったからだ。
 池を見回しても一匹も姿を見かけなかった。空気が乾燥しているからだろうか。

 植物の蓮(はす)の茎が伸びていた。蓮の葉に昆虫を見つけた。クロイトトンボである。
 葉にとまっているクロイトトンボを観察する。

 ところで、蛙は乾燥した天気の日が苦手のようだね。

 「蛙(かわず)の目肥えて漣又(さざなみまた)さゞなみ」(川端茅舎)

 雑誌「新潮45」6月号で古本の特集記事を読んだ。


 高原書店からブックオフへ、または「せどり」の変容(坪内祐三
 対談 知の獣道 (片山杜秀×平山周吉)
 町の古本屋の開き方 (広瀬洋一)
 「古本屋ツーリスト」という人生 (小山力也


 《高原書店からブックオフへ、または「せどり」の変容》を読むと、山口昌男さんと共に古本市へ出かけたころの坪内さんの思い出が語られている。「東京外骨語大学」の頃の「学長」である山口昌男さんのエピソードの数々である。

 ふと、「散歩と釣りと雑本が読書名人への王道だ」という山口昌男さんの対談を思い出した。
 『はみ出しの文法――敗者学をめぐって』(平凡社)に収録している対談である。池内紀さんとの対談で司会役を坪内祐三さんがしている。