ありきながら桑の実くらふ木曽路かな


 桑(クワ)の木に実が熟していた。樹下に落下した実が見られた。
 背は高く、鬱蒼(うっそう)と葉が茂っている。大きな葉だ。
 「ありきながら桑の実くらふ木曽路かな
 正岡子規の明治二十八年の俳句です。


 

クワ科クワ属の落葉高木の総称。ヤマグワ、カラグワ、ロソウなどで、品種も多い。葉は卵形で先がとがり、切れ込みのあるものもある。雌雄異株が普通で、四月ごろ、淡黄緑色の小花が集まって咲く。実は複合果で、熟すと紫黒色になり、食べられる。養蚕用に栽培されるのは主にヤマグワ。  『大辞泉