21日は、二十四節気のひとつ大寒であった。
薄曇で山に残雪が見られた。前夜からの雪のなごりであろうか。
最高気温7℃、最低気温0℃。
乾いた寒風が吹く。梅林の白梅は眠っているが、紅梅はもう満開だった。
「紅梅の蕾(つぼみ)の中の花一つ」
中村汀女の俳句で、昭和二十二年の句でしょうか。
前書きを読むと、三月、「風花」創刊をひかえ、祖師ヶ谷のT家で盲腸炎再発、動くことができなくなり、駆足(かけあし)で過ぎてゆく春の姿を椿、辛夷(こぶし)、連翹(れんぎょう)、木瓜(ぼけ)、紫のリラの花々から見送っているより仕方がなかった、という。