『動物オリンピック』と『キートンの文化生活一週間』

 「伴奏ワークショップ〜無声映画伴奏者にチャレンジ!」

 サイレント映画:1895年にフランスのリュミエール兄弟がパリで一般興行したことが映画の誕生と言われ、今年121年を迎える。初期の約40年間は今ではサイレント映画と言われ、映像のみで音声は入っていなかった。ほとんどの場合、伴奏音楽が生でつけられ、日本ではこの形態に語りをする弁士がいた。(パンフレットより)
 「サウンド・アンド・サイレント」でサイレント映画ピアニストの柳下美恵さんの伴奏で、広島市出身のアクションスター、ハヤブサ・ヒデト主演作、八代毅監督による大都映画の『争闘阿修羅街』(1938年)が上映された。その前に同じくサイレント映画が二本上映された。


 村田安司監督のアニメーション『動物オリンピック』(1928年、3分、白黒)
 バスター・キートン監督の『キートンの文化生活一週間』(1920年、19分、無声、白黒)


 『動物オリンピック』と『キートンの文化生活一週間』の楽曲・楽器構成とアルトサックス伴奏を立畠響介さん。それに『キートンの文化生活一週間』へ即興演奏で吉清彩香さんが参加。

 『キートンの文化生活一週間』の原題はOne Weekである。
 新婚のキートンがポータブルハウスという新居をプレハブ式で組み立てはじめるのだが、新婦に振られた男が組み立ての順番の数字を制作の途中で書き換えてしまったために、へんてこりんな新居が出来上がってしまう。
 完成を披露するパーティーを開くも暴風雨でぼろぼろに・・・。
 建てた場所が悪かったとポータブルハウスよろしく車で移動させるのだったが、鉄道の線路で立ち往生。あたふたするのだが、そこへ蒸気機関車が猛スピードでやって来た。 
 よれよれの新居は衝突で木っ端微塵(みじん)に。 
 新居を建材の番号順に組み立てるキートンだが、その即興的なからだを使ったギャグが笑わせる。
 『キートンの文化生活一週間』は、身体を使ったギャグが満載の傑作だった。