新刊の「ちちんぷいぷい」

 『中央公論』8月号に掲載のタイトルが《「ちちんぷいぷい」が描く東京の町と人》は、『ちちんぷいぷい』を書いた筆者の松山巌さんと中野翠さんの対談。
 東京の戦後復興期の空き地と土管のある風景、東京タワーの建設される時代を住民として見ていた松山巌さん、当時、東京タワーを訪れた中野翠さんのエピソードが時代の貴重な証言になっている。


 対談の最後の言葉を一部引用すると、


 中野 (前略)「戦後の明るい開放感」が通じないじゃしょうがないけれど、この本のタイトルからして、これから消え去っていく言葉じゃない?
 松山 そうか(笑)。「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでいけ」なんて若い人は知らないね。

ちちんぷいぷい

ちちんぷいぷい