『ほらふきおじさんのホントの話』

睡蓮

 公園の池に寄り道する。ハスの葉は、枯れたままがほとんどだったが、一つ二つまだ小さい若葉を淀んだ水面に見つける。
 睡蓮の花は、あちこちに多くのつぼみが顔を出していた。
 つぼみを眺めていると、トンボが飛んで来た。かなり大きい。
 しばらく、いると、姿は見えないが、複数の蛙が鳴いているのに気づいた。今年になって、初めて聞く蛙の鳴き声である。妙な鳴き声だなぁ。他に生きものは水面下を赤い小鮒が泳いでいるのだった。
 大型電器店に寄った後、ブックオフで二冊買う。
 「たくさんのふしぎ」2000年8月号(福音館書店
 梅原猛『仏像のこころ』1987年(集英社文庫
 「たくさんのふしぎ」は、松林明・文、長新太・絵でタイトルは「ほらふきおじさんのホントの話」。
 おじさんはテレビ番組をつくっていて、ふしぎなもの、めずらしいことがあると聞くと、いてもたってもいられなくなって、カメラを手に世界じゅうどこにでも飛んでいってしまう、という人。
 「きょうも、おじさんのふしぎな話がはじまった。」
 動物と話ができる男、うごくサボテン、水の上を走るトカゲ、アベコベガエル、マンモスのおしっこの泉などの話が語られる。
 カリブ海に浮かぶ常夏の島、トリニダード島に二十五センチもあるオタマジャクシは、アベコベガエルといって、大人になると小さくなるカエルなのだ。えー! ホントの話かな。うーむ。なんとも不思議な生きものがいるものだね。