「新・話の泉」を聴く

ハスの葉

 公園の池に寄り道する。近づくと蛙の鳴き声が聞こえる。おやっ、水面に動くものがいるぞ。アメンボだ。細いからだで、スーィスーィと滑っている。軽快な動きである。
 今まで浮き葉だったハスの葉が、立ち上がって立ち葉になっている。蕪村の句に、

蓮の香や水をはなるゝ茎二寸

 明和年間の句である。
 夕方、南東の空に月が、西の空には宵の明星の金星が高く光り輝いていた。
 夜、NHKラジオの番組で、「新・話の泉」を聞いた。毎月、最終月曜日にあるのだ。
 今夜の回答者は立川談志山藤章二毒蝮三太夫松尾貴史嵐山光三郎に代わって吉村作治。司会は、渡邊あゆみアナウンサーである。
 最初は、雑俳で、家元の立川談志の話から始まる。
 「長い雨どこを切っても金太郎
 「入梅(つゆいり)のエジプト人はつゆ知らず
 「船底をがじがじ齧る春のサメ
 第一問は、三角形と聞いて思い出すものは何か? と司会の渡邊あゆみアナウンサーが聞く。
 回答者の回答が、意外な意見で可笑しくて笑ってしまう。脱線につぐ脱線で面白い。会場での笑い声も聞こえてきて、盛り上がっている。
 エジプトのピラミッドの名前の起源も、吉村作治さんから興味深い話が聞けた。ちなみに江戸時代、ピラミッドは三角高台と書いていた。
その後、携帯電話の話題で、またまた盛り上がって、会場も笑いに包まれる。
 最後に今夜の落語検定は、「芝浜」からの出題であった。渡邊アナウンサーから先月の正解者の発表があって、その中に知っている人の名前があって驚いた。うーむ。落語好きは、皆この番組を聴いているのだなぁ。