『身体としての書物』

アオサギ

 川を渡っているとアオサギがいた。近くにも数羽のアオサギが見える。

サギ科の鳥。全長約九五センチ。背面が青灰色、目の後方と冠羽が黒い。水田や湖沼で魚・ザリガニ・カエルなどを食べ、木の上に巣をつくる。  『大辞泉

 『図書』に連載の今福龍太さんの「薄墨色の文法」12が面白かったので、今福龍太著『身体としての書物』を読み始めている。
 山口昌男さんの府中の山口昌男文庫にある本の蔵書数をめぐる話題から、《しかし本というものは、所有した以上はかならずすべて読まなければならないというものではありません。また一冊一冊、はじめから最後まで読み通さなければならないものでもない。なぜかというと、本の中にある断片をとりだして読み、それを別の本のなかのある断片とつなぎあわせながら読み継ぐ、というのも本質的な読書行為だからです。それから、本を買って持っておくことは、かならずしもただちにそれを読むという行為には結びつきません。手に入れた本をすぐには読まないで書棚に納め、やがてその存在を忘れてしまう。けれどもその忘れられた本が、何十年も後に再発見されて自分の思考に突然親密に語りかけてくる、ということはしばしばあります。》 34〜35ページ

身体としての書物 (Pieria Books)

身体としての書物 (Pieria Books)