昨夜、NHKラジオの「大分発ラジオ深夜便」という番組を聴く。
馬券に当たって夢を与える場所として別府に来て商売をやるのですが、うまく行かないし・・・と、出演者(重岡徹氏)が語っているところから聴いた。
織田作之助の小説「続 夫婦善哉」についての談話なのだったが、とても面白かった。
別府の当時の理髪店が160軒あったというのも(織田作之助は)よく調べている。
別府のことを、その上で小説を組み立てている。
60年ぶりに見つかった「続 夫婦善哉」は舞台が大分県の別府で、「夫婦善哉」のその後を書いた小説になっていて、大阪の延長で別府というものをとらえている。
織田作之助には思想がないといわれているが、戦争に対して肯定も否定もしていない。
織田作之助の作品で、「続 夫婦善哉」と「雪の夜」、そして「恐るべき女」の朗読があった。
「雪の夜」も別府が舞台で、当時の喫茶店や温泉を地元の人がこの作品でたどれるというのは嬉しいですよね、とゲストの平野芳弘氏が語られる。
「恐るべき女」は別府で大晦日を越す日の寂しい物語である。
観光客に別府の路地裏散歩をガイドされている平野氏の談話で、織田作之助が別府の地元の人にどのように見られているかが語られていて興味深かった。
参照:「平野資料館」http://www.ctb.ne.jp/~iv8beppu/T1.htm