2月は、「生誕100年木下惠介監督特集」と「アジア映画特集 中央アジアの国々」と特集が2本、映像文化ライブラリーで開催される。
8日、エリヨル・イシムハメドフ監督の映画『恋するものたち』(1969年、旧ソ連・ウズベキスタン、83分、白黒)を観た。
出演は、ロジオン・ナハペートフ、アナスタシヤ・ヴェルチンスカヤ、ルスタム・サグドゥラーエフ。
パンフレットに、
タシケントの寮に暮らすロージンには恋人がいたが、ロージンは留守がちなため、恋人の心は次第に離れていく。彼女がもう1人の恋人との愛に悩んでいることに気づいたロージンは・・・。自由な雰囲気の青春群像を抒情的に描く。
映画は白黒フィルムで、字幕は白文字で、スクリーンの白い部分では読みにくい。
大きく炎が上っている大地。油田が大火災を起こしている模様。
放水しながら消火活動をする男たちが群がっている。
炎が舞い上がり、消火活動は思うように進まない。
じりじりと熱気に押され後退していく消火活動・・・。
爆薬をトロッコに満載して、大火災の炎を吹き飛ばす作戦を実行して行くことになる。
消火活動の指令はタシケントから出されている。
休養にタシケントへ戻ったロージンは恋人とのデートの最中に、相手の心が離れていることに気づく。
観光客の訪れる建物の前で、街頭の写真屋に二人の記念写真を撮ってもらった際に、展示されている写真で、恋人が他の男と映っている写真で知ることになるのだった。
その男と恋人のことで悩むロージンだったが・・・。
大雨で誤って川に流されるロージンが、畑から大量の西瓜(すいか)が川に流れこんで来て、西瓜と一緒に浮きつ沈みつしながら濁流に流れて行くシーンは驚きの映像だった。
滝の上から真っ逆(さか)さまに、大量の西瓜もろとも滝つぼへ落下して行く。
西瓜は岩の角にぶち当たり、つぎつぎと割れて行く。
恋人はその男の子どもを産み、一緒になるのだったが、ロージンはそれを喜びとして祝うのだった。
ウズベキスタンのエリヨル・イシムハメドフ監督の映画『恋するものたち』は、タシケントの塔のある建築や、川を西瓜とともに濁流に流れて行くシーン、大火災を消火活動するシーンなどが印象的な映画だった。