バスター・キートンの映画『キートン将軍』

映画『キートン将軍』

 昭和のはじめ頃の映画には音がありませんでした。日本では、話芸の伝統を受け継いで、巧みな語り口で映画を説明する「活弁」が発達し、活動弁士は映画館のスターとして人気を集めました。弁士の語りによって、映画は新たな輝きを放ちます。この機会に、ぜひ「活弁」をご堪能ください。(パンフレットより)
 「夏休み活弁シアター」で、バスター・キートン監督の映画『キートン将軍』(1926年、アメリカ、75分、白黒、無声)を映像文化ライブラリーで鑑賞しました。
 活動弁士佐々木亜希子さんの活弁でした。
 『キートン将軍』の原題は、The General。

 出演、バスター・キートン、マリオン・マック、チャールズ・スミス、フランク・バーンズ。

 

機関士のジョニーには愛するものが二つあった。一つは自ら操縦する機関車、もう一つは恋人のアナベル南北戦争が激化するさなか、北軍のスパイに機関車が奪われ、なんと、その中には愛する恋人も・・・。三大喜劇王の一人、キートンが体を張った傑作コメディー。 フィルム提供/マツダ映画社

 
 1861年、南北戦争の時代を舞台にして物語ははじまります。
 ジョニー(バスター・キートン)は、機関車「将軍」号の機関士です。
 南北戦争が始まり、アナベルの父らは南軍に志願して入隊しますが、機関士であるために、ジョニーは入隊できませんでした。
 それを知ったアナベルはジョニーを弱虫と非難して去って行きます。
 失意のジョニーでしたが、ある日、北軍のスパイたちに「将軍」号を盗られてしまう事件が起こります。
 偶然、元恋人のアナベルが「将軍」号の貨車に乗っていました。
 アナベルを救出するためにジョニーは機関車の「テキサス」号で「将軍」号を追い駆けアナベルを取り戻そうと大奮闘をするのでした。
 機関車が燃える橋を渡って河へ落ちる大迫力の場面、北軍と南軍の接近戦の戦闘場面など大掛かりな野外での撮影をしています。
 北軍の将軍を気絶させて、ジョニーは南軍で功績を認められ、アナベルとの仲も復活し、幸福な結末で幕を閉じます。