「新鋭文学叢書」の広告


 28日、公園の池に糸トンボが飛び回っていた。クロイトトンボ
 日没が遅くて明るい夕方に、池の水辺では昆虫が活発に動き回っている。
 つがいのトンボも飛び回っていた。
 

 先日、古書店の均一本から「子規全集」を購入した。
 第四巻、昭和五年(1930年)八月、改造社発行の全集の端本である。
 配本付録「子規研究」という折りたたみB6サイズのチラシがはさまっていた。
 「新鋭文学叢書」という改造社の叢書の広告が載っている。

 掲載されている作家名と本のタイトルを以下記してみる。(一部旧字は新字にて)
 
 黒島伝治「浮動する地価」*1
 岡田禎子「正子とその職業」
 井伏鱒二「なつかしき現実」
 龍胆寺雄「放浪時代」
 平林たい子「耕地」
 芹沢光治良ブルジョア
 中村正常「隕石の寝床」
 武田麟太郎「反逆の呂律」
 岩藤雪夫「屍の海」
 窪川いね子「研究会挿話」
 林芙美子「放浪記」
 藤澤恒夫「傷だらけの歌」
 久野豊彦「ボール紙の皇帝万歳」
 中本たか子「闘ひ」
 立野信之「情報」
 堀辰雄「不器用な天使」

*1:黒島伝治は、「瀬戸内海のスケッチ―黒島伝治作品集」が、山本善行・選によりサウダージブックスから刊行されている。