月刊『みすず』1・2月合併号の「2015年読書アンケート」を手にとって見た。
酒井忠康氏(美術史)が『杉浦明平 暗夜日記 1941―45』を選んでいた。
一部引用すると、
《特にわが師・土方定一との興亜院時代の頻繁な交わりを記している箇所は、これまで知られていなかったことばかりであったので興奮した。》
とあるのですが、わたしが注目したのは、昭和二十年八月の日記で広島への空襲に原爆が使われたことを知った杉浦明平が、丸山眞男の安否を心配していることでした。
杉浦明平が、広島に丸山眞男(丸山真男)がいるということを知っていて、被害にあったかどうかを心配しているわけです。
昭和二十年の四月に朝鮮から広島の宇品の陸軍船舶司令部へ丸山眞男は転属しています。
杉浦明平が丸山眞男の朝鮮から広島へ転属したことを知っていたということが、『杉浦明平 暗夜日記 1941―45』を読むと分かるので、ちょっと興奮しました。
参照:「丸山眞男と広島」http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/15480/20141016123253500025/ipshu_25.pdf
杉浦明平 暗夜日記1941-45: 戦時下の東京と渥美半島の日常
- 作者: 若杉美智子,鳥羽耕史
- 出版社/メーカー: 一葉社
- 発売日: 2015/07/05
- メディア: 単行本
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