「ユリイカ」「特集=追悼・鈴木清順」

 「ユリイカ」2017年年5月号を手に取ってみました。
 「特集=追悼・鈴木清順

 「鈴木清順、大いに語る」2005年12月1日の公開座談会を収録した『望星』2006年五月号、六月号をひとつにまとめ再録しています。(鈴木清順×蓮實重彦×山根貞男
 鈴木清順氏の『オペレッタ狸御殿』(2005年)東海大学湘南校舎にて上映後に行われた座談会。
 面白い座談会です。

 座談会のラストから一部引用。

 蓮實 いまも「じじい」だなんて歳のことを盛んに言ってらっしゃっていますけれども、聴衆の方々には、鈴木清順監督と同時代の世界の監督がどのような映画を撮ってるのかということをお考えいただきたいと思います。鈴木清順監督は一九二三年のお生まれです。ところが、一九二〇年生まれの監督がいまだにずっとフランスでは撮っております。エリック・ロメール監督です。そして一九二二年がアラン・レネ監督で、今年も新作を撮っています。戦争に勝ったアメリカにはほとんどいません、八〇代の監督というのは。それが、なぜ日本におられて、フランスにも作品を撮っている監督がいるのか。これはぜひお考えいただきたいと思います。日本にはまだほかにもおられますけれども、清順さんがフランスのそのような監督たちと同世代でおられるということを、どうかご記憶いただきたいと思います。 73ページ

 参照:「ユリイカ」特集=追悼・鈴木清順http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3039