アンテナの竿をのぼりて月涼し


晴れる。最高気温37℃、最低気温28℃。台風の影響か、吹く風が乾いている。街路樹のオリーブの木に実が鈴なりになっていた。
 

モクセイ科の常緑高木。高さ七〜一八メートル。葉は細長く、表面が暗緑色、裏面が銀色で、対生する。五〜七月ごろ、黄白色の香りのよい花を総状につける。黄緑色の実は熟すると黒紫色になり、油がとれる。地中海地方の原産で、日本では小豆(しょうど)島などで栽培。  『大辞泉


 「風鈴のそろはぬ音なれ二つ吊り
 「風鈴のもつるるほどに涼しけれ
 「アンテナの竿をのぼりて月涼し

 中村汀女の俳句で、昭和八年(1933年)の夏の句です。


 書店で池澤夏樹の新書を見つけ手にとって見た。
 『知の仕事術』である。ギリシャに住んでいた当時の暮らしぶり、ギリシャ語を習った語学の学校生活を振り返って語っている箇所があって大いに共感したのだった。